設計・内装


飼主様の反応を左右するモノには、施設の広さとスペース、物の配置、使用素材、形とライン、照明、色彩、温度、雑音、各種アメニティーなどがあります。


広さとスペース

待合室や施設の広さ、飼主様用のスペースの広さは飼主様が感じる快適さと動物病院に対する見方を大きく左右します。

また動物病院はペットと移動しければならないため、広さとスペースは非常に重要になります。

物の配置

イスやテーブル、備品はいかようにも配置できます。
ただ置くだけでなく、動線やペット達のことも考えて配置しましょう♪

院内ネットワーク

医療機器やカルテのデジタル化に応じた院内ネットワークの構築が必要になってきました。

CRに限らず、エコー、顕微鏡、眼底カメラ、内視鏡、CT、MRI、電子カルテ、学術書などのネットワークが可能な対応機器は拡大しており、あらゆる画像・データの一元化が日々進んでいるため対応していきます。

使用素材

病院内で使われる物の素材や手触りも患者様に何らかのメッセージを伝えます。

固い木のソファーにするのかクッション性のあるソファーにするのか、床もコスト優先にするのか、少々高くてもペットたちのことを考えてクッション性があってしかも丈夫で、すべらない床にするのか、壁のクロスもメンテナンスのことまで考え,そしてこだわりを持って選定したいです。

しかし、
あまり豪華にすると法外な料金を取られるのではないかと尻込みをされる原因にもなるため注意が必要です。

形とライン

家具の種類や形、ラインなども、その動物病院のイメージづくりに役立ちます。

照明

動物病院の照明は、各部屋ごとに検討します。

待合室は暗すぎると沈んだ雰囲気になってしまい、かといってコンビニ程明るくても目が疲れてきます。
診察室は暗すぎると診療に支障が出ます。
検査機器にも影響をあたえない照明器具を選びます。

充分な照明計画が必要です。

色彩

診察券・名刺・パンフレット・施設の内外装といった「モノ」の色彩も動物病院の第一印象を患者様に植え付ける要因になります。
人は異なる色からさまざまな印象を受けます。

明るめの色は部屋を広く見せる効果があり、暗めの色は部屋を小さく見せます。
大人は柔らかい色を好み、子供は明るい色調を好みます。

色を選択する際には、患者様そのものと患者様の目的を理解することが大切です。

温度

施設内の温度は、飼主様とペットとスタッフの快適さと注意力に影響を及ぼします。
暖かすぎると頭がぼんやりして反応が鈍くなるし、寒すぎれば集中力が低下します。

快適な温度を決めるに当たっては患者様とペットたち両方のニーズを考慮することが大切です。

雑音

雑音は良い影響を与えることもあれば悪い影響を与えることもあります。

静かな音楽をかけておくことで快適さを感じ、診療サービスの提供過程に良い印象をもつようになることもあります。

反対に、スタッフ同士やスタッフと患者様が大声で話しているのが聞こえたり入院中のペットの鳴き声が待合室まで聞こえたりすると患者様は動物病院に対して良くない印象を持ちます。

アメニティー

患者様に快適感を与えるためのアメニティーを用意することで動物病院に対する印象を大いに改善することができます。

自由に水や珈琲が飲めるようにしてあったり、テレビが見れるようになっていたり、雑誌は、ターゲット患者様の嗜好を考えて選び、常に最新号を揃えておくのが望ましいです。


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